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2019/10/19

生まれがたくして 今ここにある わが身

 思い通りにしたいのに思い通りにならず、もどかしさが募り、苦しみが増していく。私たち人間の人生の様々な面で、体験することだろう。

かくなる私もそうだ。自分と他人とを比較して「なぜ自分はこうなのだろうか。」と嫌気がさすことがある。

しかし、考えてみれば自分の思い通りに事が運ぶことがどれだけあろうか?生まれる時間、家庭環境、性別、体格等自分が決めて生まれてきたわけではない。

自分の思いを超えた自然の働きがそれを決め、私が人として生まれてきた事も自分の思いを超えている。

真宗寺院での法話の冒頭では、「三帰依文」を唱和する。その中に「人身受け難し 今すでに受く」とある。

受けることが難しい人の身を図らずもいただいている私であるが、うつろいゆくものに翻弄され、物事が自分の思うとおりに進まないことに腹立ち自分を見失っていないだろうか。

生は受けた時から、私の思いを超えている。そのことに思いを馳せ、一日を過ごすことが大切だと感じる。

松崎